「時間ですよ」
「ムー」
「寺内勘太郎一家」
「悪魔のようなあいつ」
という、70年代にお茶の間を沸かせた一連のプロデュース作品で、視聴率の神様?とまで言われたのは、たしかこの方、久世光彦さんkuze teruhikoだったと思います。
東京は世田谷文学館で開催中の「久世光彦 時を呼ぶ声 展」を拝見してきました。
9/19~11・29(日)まで2ヶ月強の期間にわたり開催される展覧会にもかかわらず、開催されているのを私が知ったのはごく最近。
出先で見かけた「東京人」という雑誌のバックナンバー9月号紙上で開催を知り、あわてて世田谷まで出掛けてまいりました。
これ、見に行って本当によかったです。
たくさんのドラマ台本や、小説の創作メモ、TV局を退社後に創立した会社カノックスのロゴいり原稿用紙に手描きされたメッセージ、そしてエッセイ。
2006年に亡くなられた、この方の本をまだ読んだ事はないのですが、久世氏が50歳を過ぎて書き始めた小説やエッセイの文章の美しいこと……時間の過ぎるのも忘れて、食い入るように展示を読みふけっている自分がいました。
子供の頃に書いた手紙の数々も展示されており、中にはお姉さま、櫻子さん宛てのペン画入りの便箋もあり、かとおもうと、お父様から寄せられた絵入りの葉書や、お母様が80歳の頃に編んだレース編みのドイリーも展示してあるのですが、このレース編みがまたすごく凝った編み方なのです。80歳にして、この作品を編むなんて…一家揃っての多才振りが偲ばれます。
会場には映像も多用され、
久世氏の最後のインタビューや、氏の作品「マイ・ラスト・ソング」にちなんだ浜田真理子さんのピアノライブと小泉今日子さんのパフォーマンス朗読の映像も流されていましたが、私が特に嬉しかったのは、「悪魔のようなあいつ」のDVD上映です。
沢田研二主演の「悪魔のようなあいつ」。
「悪魔~」1975年製作時に、我が家にはTVが一台しかなく、
ビデオも無く、
まだ学生の私にチャンネル権はなく、
無い無いづくしで視聴することはかないませんでした……。
いつのまにか販売されていた、ドラマDVDも完売のようです。
会場で上映されていたのは第一回のみでしたが、それを見て、70年代・子供の私にこの作品を見ることがかなわなかった理由がわかりました(笑)
3億円事件犯人の役なのですが、けっこう過激な内容なのです。70年代のTVでこんな作品が放映できたんですね~。
50歳を過ぎた頃からは、小説を書き始めると同時に著名な小説家の作品の映像化を手がけるようになられたようですが、「原作に新たな解釈を加える事で、自分の色をだした」そうです。
この頃の作品名をみると、向田邦子さんの作品が多く、私もその多くを視聴していることに気が付きました。
この頃はプロデューサー名は意識していなかったのですが、この姿勢を知っていれば映像を見たあとにでも原作小説を読んでみたのに……。
今では思いつく事でも、当時は生活時間に余裕が無く、ただただ観る事に終始してしまった事が悔やまれます。
さまざまな映像を見て、文章を読み、気が付くと会場入りしてから早くも4時間強の時間が過ぎ、何とはなしに後ろ髪を引かれながら、TVでも作品の再放送をしてくれたらよいのになぁと思いながら家路に着きました。
ゴメンナサイ。
明日、2009年11/29(日)までの開催です。
でも、文学館の1Fでは、12/6(日)までの予定で、先ごろ亡くなられた森繁久弥さんの特集展示もされています。
映画ポスター等、久世さんよりも古い年代の作品展示という印象です。
おふたりはエッセイを通じてご親交があった様子ですね。
9月開催にあたり、森繁氏本人のメッセージも寄せられていたのに……お二人とも、もうこの世にはいらっしゃいません。
きっと、今頃はあの世とやらで懐かしく再会を果たされておられる事でしょう。
ご冥福を祈ります。
●世田谷文学館近くで見かけた瀟洒なマンションです。
赤いポール付近のエントランスには人口滝がしつらえられ、階段フロアがガラス張り。
緑も多く、ここはやっぱり世田谷だなぁと妙に得心しつつ、つかの間の散歩を楽しんできました。

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